【簡単】半衿の付け方!写真付きで分かりやすく解説
着物を着る際に欠かせない半衿ですが、「付け方が難しそう」「針仕事は苦手」と悩んでいる方も多いのではないでしょうか。実は、半衿の付け方には伝統的な縫い付ける方法だけでなく、針と糸を使わない簡単な方法もあります。この記事では、初心者の方でも失敗しない半衿の付け方を、基本的な縫い方から裁縫不要の便利な方法まで、写真付きで詳しく解説していきます。自分のスキルや状況に合わせて、最適な方法を選んでいただけますので、ぜひ最後までご覧ください。着付けの第一歩として、美しい半衿付けをマスターしましょう。

半衿の付け方に悩んでいませんか?2つの簡単な方法から選べます
半衿の付け方には、大きく分けて「針と糸で縫い付ける伝統的な方法」と「針を使わない簡単な方法」の2種類があります。どちらの方法を選ぶかは、あなたの裁縫スキルや時間的な余裕、着用頻度によって決めることができます。
基本をマスターしたい方向け|針と糸で縫う方法
針と糸で半衿を縫い付ける方法は、着物を着る上で最も基本的で確実な技術です。一度マスターすれば、着用中に半衿がずれたり外れたりする心配がなく、長時間の着用でも美しい衿元を保つことができます。
縫い付ける方法の最大のメリットは、何度洗濯しても半衿がしっかりと固定されていることと、着用中の型崩れがほとんどないことです。最初は少し時間がかかるかもしれませんが、慣れてくれば30分程度で綺麗に縫い付けることができるようになります。また、縫い目を丁寧に仕上げることで、プロが付けたような美しい衿元を実現できるのも大きな魅力です。自分の手で一針一針縫うことで、着物への愛着も深まりますし、日本の伝統的な和裁技術を学ぶ良い機会にもなります。
針仕事が苦手な方向け|針と糸を使わない簡単な方法
裁縫が苦手な方や時間がない方には、針と糸を使わない簡単な方法がおすすめです。最近では、半衿専用の両面テープや安全ピン、さらにはファスナー式やスナップ式の付け替え簡単な半衿も販売されており、誰でも手軽に半衿を付けることができるようになっています。
この方法は、たとえば急な着物のお出かけで時間がない時や、着付け教室の初回レッスンで半衿付けをまだ習っていない時、あるいは手の不自由な方やご高齢の方にも非常に便利です。具体的には、半衿専用の両面テープを使えば5~10分程度で取り付けが完了しますし、安全ピンを使えばさらに短時間で済みます。ただし、これらの簡易的な方法は、半衿にシワが寄ることも多いため、カジュアルな場面や短時間の着用に適しています。
また、縫わない方法のもう一つの利点は、半衿を頻繁に交換できることです。その日の着物や帯に合わせて半衿の色柄を変えたい時、季節ごとに半衿を変えたい時などに、簡単に付け替えができるため、コーディネートの幅が広がります。たとえば、白い無地の半衿から刺繍入りの華やかな半衿へ、わずか数分で交換することが可能です。
半衿付けを始める前に|必要な道具をチェックしよう
半衿付けをスムーズに進めるためには、事前に必要な道具をしっかりと揃えておくことが重要です。方法によって準備するものが異なりますので、ここでは縫う場合と縫わない場合それぞれに必要な道具を詳しくご紹介します。
【基本】針と糸で縫う場合に準備するもの
針と糸で半衿を縫い付ける場合、以下の道具を準備しましょう。必ず揃えておきたい基本的な道具は、縫い針(細めのもの)、縫い糸、まち針、そして衿芯です。


まず、縫い針は細めで先が鋭いものを選ぶことがポイントです。絹や化繊などの繊細な生地を扱うため、太い針では生地を傷めてしまう可能性があります。価格は1本100円~300円程度で購入できます。縫い糸については、半衿の色に合わせた絹糸またはポリエステル糸を使用します。白い半衿なら白糸、色柄のある半衿ならその地色に近い糸を選びましょう。なぜなら、糸の色が半衿と合っていないと縫い目が目立ってしまい、仕上がりが美しくないからです。
まち針は、半衿と長襦袢を仮留めする際に使用します。10~15本程度あれば十分です。細めで頭が小さいものの方が作業しやすいでしょう。衿芯は、半衿の形を整えて美しい衿元を作るために欠かせないアイテムです。プラスチック製や紙製のものがあり、長襦袢の衿の幅に合わせて選びます。
【簡単】縫わない場合に準備するもの
針と糸を使わない簡単な方法を選ぶ場合、準備する道具はさらにシンプルになります。最低限必要なのは、半衿用両面テープまたは安全ピン、そして衿芯の3点です。



半衿用両面テープは、着物専門店や手芸店、インターネット通販で購入できます。通常の両面テープとは異なり、生地を傷めにくく、適度な粘着力があるものが半衿専用として販売されています。価格は1個1,000円前後で、何度も使用できるタイプや使い切りタイプなど種類があります。たとえば、「きものテープ」や「半衿テープ」という商品名で販売されているものが一般的です。テープ幅は5mm~10mm程度のものが使いやすく、長さは5m~10m巻きのものを選べば、複数回の使用に対応できます。
安全ピンを使う場合は、小さめのサイズ(2cm程度)のものを10個前後用意しましょう。100円ショップでも購入できますが、できれば錆びにくいステンレス製のものを選ぶと長く使えます。なぜ小さめのサイズが良いかというと、大きな安全ピンでは着用時に衿元がごわついてしまったり、外から見えてしまう可能性があるからです。
衿芯については、縫う場合と同様に必要です。縫わない方法でも、美しい衿元を作るためには衿芯は欠かせません。ファスナー式やスナップ式の半衿を使用する場合は、これらの道具も不要になり、半衿本体と衿芯だけで完結します。
【写真で解説】基本の半衿の付け方|失敗しない5ステップ
ここからは、針と糸を使った基本的な半衿の付け方を5つのステップに分けて詳しく解説していきます。初めての方でも失敗しないよう、各工程のポイントやコツを丁寧に説明しますので、焦らずゆっくりと進めていきましょう。一見複雑に見える半衿付けですが、手順を守って進めれば必ず美しく仕上がります。
ステップ1:アイロンかけ
折り目を付ける前に、長襦袢の衿幅の特徴を理解しておくことが大切です。長襦袢の衿幅は、背中心付近が約5.5cm、衿先に向かって徐々に広くなり、衿先では6.5~7cmになっています。この先広がりの形状に合わせて半衿を付けることで、美しい衿元が完成します。


半衿は広げた状態で16cm前後のものが多いです。これを長襦袢の衿幅に合わせて縫い代を作り、アイロンを使って折り込んでいきます。
半衿を平らな場所に広げます。長辺の両端を内側に折り込んでいきますが、このとき長襦袢の衿幅に合わせることがポイントです。
まず、半衿の中心(背中心にあたる部分)付近では、両端を2.5cmそれぞれ折り込んで、アイロンをかけます。


次に、衿先にあたる部分では、中心部分よりも折り幅を少なくし、約1.5cmに折ります。これにより、半衿が衿先に向かって自然に広がる形になります。


片側ができたら、もう片側も同じようにアイロンをかけていきます。

半衿の幅も様々です。片側にアイロンがけをして一度長襦袢にあて、もう片側の折り目幅を決めるやり方でも構いません(衿幅が異なっても構いません)。この場合、衿幅が広い方を長襦袢に付けた際の衿の外側になるように取り付けてください。
ステップ2:中心を揃えまち針を打つ
まず最初に、長襦袢の衿の中心と半衿の中心を正確に合わせることから始めます。これが半衿付けの重要な基礎となるため、丁寧に行いましょう。
具体的な手順としては、まず長襦袢を平らな場所(テーブルや床など)に広げて置きます。次に、長襦袢の背中心の縫い目を確認し、そこから衿の中心を見つけます。


中心が確認できたら、長襦袢の衿の内側に半衿を重ねます。この時、半衿の中心と長襦袢の衿の中心をぴったりと合わせて、まち針で仮留めします。
半衿を長襦袢の衿に重ねる際は、半衿の端が長襦袢の地衿の端よりも1~2mm程度はみ出すように配置します。これは、縫い代を確保するためと、着用時に半衿が内側に入り込まないようにするためです。中心をまち針で留めたら、左右にも数カ所まち針を打って、全体を仮留めしておきましょう。背中心あたりは約4cm間隔、肩のあたりを過ぎれば7~8cm間隔でも大丈夫です。この段階でしっかりと固定しておくことで、この後の作業がスムーズに進みます。


また、まち針を打つ際は、一本打つごとに、その周辺にシワができていないか、しっかりと目で確認してください。もしわずかでもシワが寄っているようなら、まち針を一度外し、半衿を伸ばし直してから、再度打ち直します。
ステップ3:内側を縫い付ける
中心合わせができたら、半衿の内側から縫い始めます。この工程は、実は最も注意が必要な部分です。内側にシワが寄ってしまうと、着用時の着心地が悪くなるだけでなく、外から見ても衿元がもたついて見えてしまいます。
縫う位置は、長襦袢の衿の端から2mm~3mm内側を縫っていきます。なぜこの位置で縫うかというと、あまり端を縫いすぎると生地がほつれやすくなり、逆に内側すぎると着用時に縫い目が見えてしまうからです。背中心から衿先に向かって、縫っていきます。
まず、糸を針に通します。糸の長さは、あまり長すぎると絡まりやすくなるため、50cm~60cm程度が扱いやすいでしょう。糸端を玉結びにして、長襦袢の中心から左右に分けて縫い始めます。縫い方は「ぐし縫い(並縫い)」が一般的です。背中心付近の針目間隔は細かく0.5cmほど、後は1.5~2cm程度を目安にすると、綺麗で丈夫な仕上がりになります。

片側を縫い終えたら、糸を玉止めして切り、反対側も同じように縫います。内側を縫う時は、特に背中心の部分が着物を着た時に最も目立つ場所なので、針目を揃えて丁寧に仕上げることが大切です。

ステップ4:外側を縫い付ける
内側をしっかりと縫い終えたら、次は半衿の外側を縫っていきます。ここでは衿芯を半衿で包み込むようにして縫い付けていきます。


中心をまち針で留めたら、内側と同じように左右それぞれ、衿先に向かってまち針を打っていきます。このとき、半衿の内側にシワができないように少し外側に引っ張りながらまち針を打つのがコツです。たるんだり、引っ張られたりしていないか、そして何よりもシワができていないかを入念に確認しながら進めてください。


まち針が打ち終わったら外側も同じように、長襦袢の中心から左右に分けて縫い始めます。背中心付近の針目間隔は細かくし、衿の内側にシワが寄っていないかを確認しながら縫っていきます。
ステップ5:全体の形を整えて完成
すべての縫い付けが終わったら、最後に全体の形を整えて完成です。
まず、長襦袢を広げて、半衿全体を手で撫でるようにして形を整えます。シワがある場合は、手でしっかりと伸ばしておきましょう。特に背中心の部分は着用時に最も目立つため、念入りに整えます。


最後に、長襦袢を着物ハンガーにかけて、全体のバランスを確認します。衿元が左右対称になっているか、半衿の出具合は適切か、シワや歪みはないかを最終チェックして、問題がなければ完成です。
特に注意が必要な箇所
衿の中心から肩に向かう部分は、首のカーブに合わせる必要があるため、衿の内側に最もシワができやすい箇所です。この部分を縫う際は、一針一針、半衿が襦袢の衿のカーブに自然に沿っているか確認しながら進めてください。


縫っている最中に何度もシワの確認をする、糸を引く強さに気を配る、という小さな心がけが、大きな違いを生みます。背中心から肩のあたりを丁寧に仕上げておけば、衿先に向かって縫う際に布がずれたり、しわが寄ったりすることはほとんどありません。安心して作業を進められます。

針と糸は不要!もっと簡単な半衿の付け方3選
ここからは、裁縫が苦手な方や時間がない方のために、針と糸を使わない簡単な半衄の付け方を3つご紹介します。それぞれの方法にはメリットとデメリットがありますので、使用するシーンや個人の好みに合わせて選んでいただけます。これらの方法を知っておけば、急な着物のお出かけにも慌てずに対応できます。
①半衿用両面テープで貼るだけの方法
半衿用両面テープを使う方法は、最も手軽で失敗が少ない方法です。専用の両面テープを使えば、わずか5~10分程度で半衿を取り付けることができます。
具体的な手順としては、まず長襦袢の衿の表側に、半衿用両面テープを貼っていきます。テープを貼る位置は、衿の端から2mm~3mm程度内側で、背中心から衿先に向かって、左右両方に貼ります。


テープを貼り終えたら、テープの剥離紙(保護フィルム)を剥がして、半衿を上から貼り付けます。この時、縫う方法と同様に、半衿の中心と長襦袢の衿の中心をしっかり合わせることが重要です。中心を合わせたら、背中心から順番に、手でしっかりと押さえながら貼り付けていきます。シワができないように、半衿を軽く引っ張りながら貼るのがコツです。


半衿用両面テープのメリットは、取り外しが簡単で、半衿を頻繁に交換したい方に最適なことです。また、縫い目がないため見た目もスッキリしています。着物専門店で販売されている半衿用テープは、生地を傷めにくい特殊な粘着剤が使用されているため、安心して使用できます。
②安全ピンで留める応急処置テクニック
安全ピンを使う方法は、本当に時間がない時の応急処置として最適です。たとえば、急に着物を着る必要が出てきた時や、半衿用テープを切らしてしまった時などに便利な方法です。
やり方は非常にシンプルで、小さめの安全ピンを使って、半衿を長襦袢の衿に留めるだけです。具体的には、まず半衿の中心と長襦袢の衿の中心を合わせて、背中心の部分を1つの安全ピンで留めます。次に、衿先の部分を左右それぞれ1カ所ずつ留め、さらに中間地点を数カ所留めていきます。片側に5~6カ所、両側で合計10~12カ所程度留めれば、十分に固定できます。


安全ピンを使う際の注意点として、必ず外側から内側に向かって留めることが大切です。
この方法の最大のメリットは、道具さえあればわずか5分~10分程度で完成することと、誰でも簡単にできることです。裁縫の知識や技術が全く不要なので、着付けを習い始めたばかりの初心者の方でも安心です。また、安全ピンなら100円ショップでも手に入り、コストもほとんどかかりません。
ただし、デメリットも理解しておく必要があります。安全ピンは縫い付けやテープほど確実な固定ではないため、生地がズレやすく衿にシワが寄りやすくなります。また、生地に跡が残る可能性もあります。あくまでも応急処置的な方法として、普段の練習や短時間のお出かけに限定して使用することをおすすめします。とはいえ、いざという時に知っておくと非常に役立つテクニックです。
③ファスナー式・スナップ式半衿という便利なアイテムも
最近では、取り付けと取り外しが非常に簡単なファスナー式やスナップ式の半衿も販売されています。これらは最初から長襦袢に取り付け用の仕掛けが施されているタイプや、半衿自体にファスナーやスナップが付いているタイプなど、様々な商品があります。
購入場所としては、着物専門店やオンラインショップで「ワンタッチ半衿」「ファスナー式半衿」「マジックテープ半衿」などで検索すると、多くの商品が見つかります。中には、マジックテープで留めるタイプや、ボタン式のものもあり、選択肢は豊富です。デメリットとしては、最初にファスナーやスナップを取り付ける手間がかかることですが、一度取り付けてしまえば後は非常に楽になります。着物を頻繁に着る方や、裁縫が苦手な方には特におすすめのアイテムです。
まとめ:自分に合った方法で半衿付けにチャレンジしてみよう
ここまで、半衿の付け方について、基本的な縫い付ける方法から針を使わない簡単な方法まで、詳しく解説してきました。半衿付けは一見難しそうに見えますが、手順を守って丁寧に作業すれば、初心者の方でも必ず美しく仕上げることができます。
半衿は着物の衿元を美しく見せるための重要なアイテムです。きちんと付けられた半衿は、着姿全体の印象を格上げしてくれます。この記事で紹介した方法やコツを参考にして、ぜひあなたも半衿付けにチャレンジしてみてください。
最初は時間がかかるかもしれませんが、着物を着る回数が増えるにつれて、自然と半衿付けも上達していきますので、焦らず楽しみながら練習してみてください。
当店では、半衿付けが難しいと感じられるお客様のために、お仕立てのサービスも承っております。お気軽にご相談ください。